2019/12/30

2019 観劇まとめ

【ミュージカル】
1月
『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット』
東京芸術劇場プレイハウス
『ラブ・ネバー・ダイ』日生劇場
『新春浅草歌舞伎』浅草公会堂
『レベッカ』×3 シアタークリエ
4月
『笑う男』×4 日生劇場
5月
宝塚歌劇 星組全国ツアー
『アルジェの男』『ESTRELLAS~星たち~』hitaru
8月
『ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ』EX THEATRE ROPPONGI
9月
『レ・ミゼラブル』hitaru×3
『ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ』Zepp Namba
10月
『怪人と探偵』×2 兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール
11月
『ダンス オヴ ヴァンパイア』×4 帝国劇場
『ビッグ・フィッシュ』シアタークリエ
12月
『新作歌舞伎 風の谷のナウシカ』新橋演舞場
『ロカビリー☆ジャック』シアタークリエ
シークレット歌劇団『眠れ 森の美女』道新ホール

【ライブビューイング】
『NTL フランケンシュタイン』
宝塚歌劇 星組『ロックオペラ モーツァルト』

【音楽】
「新妻聖子 コンサートツアー2019」道新ホール
「斉藤和義 弾き語りツアー2019」hitaru
「石川禅 5thソロコンサート」よみうり大手町ホール

【イベント】
6月 Kopi Luwak tour Yatsugatake

あと、札幌ドームでラグビーワールドカップを2試合。
山梨旅行と山陰旅行。

観劇のために飛行機に乗ったのは10往復。これに宿泊費、食費などなど。
生の舞台は26公演。
ステージ関連だけで軽自動車購入できるくらいではないかと。
毎年同じくらいです。
減らせません。

感動はプライスレス!!

『ロカビリー☆ジャック』12/17昼 年末に楽しい楽しいミュージカル

体調不良で交代などがあったようですが、ほんとにアンダー制度を導入してほしい。日程的に大変なのだろうけれど、遠征する私などは振替公演されても行けません。

飛行機代やらホテル代、また用意するのって厳しいもの。
「作品」をとどこおりなく上演してほしいと思っています。

さて、日本オリジナル作品。
すごく楽しくて音楽も素敵。演出も出すぎず、でもちょっと笑えて良かった。

作・作詞・楽曲プロデュース/森雪之丞
音楽/斉藤和義、さかいゆう、福田裕彦
演出/岸谷五朗

ジャック/屋良朝幸 ビル/海宝直人
ルーシー/昆夏美
テッド/青柳塁斗 魔女/岡千絵
サマンサ/平野綾 悪魔/吉野圭吾

えええええ、斉藤和義が!ミュージカル曲!
そこへ圭吾さんと海宝くんと昆ちゃんが出る。見ないと。で、見た。

音楽は、ロカビリーの雰囲気がうまく織り込まれています。それほど斉藤節みたいなものは感じなかったんですが、カバーで出してくれないかな。
たぶん本人が歌うと斉藤節になるんだね。
俳優さんたちも歌いにくくはなさそうでしたし、歌詞も聞き取りやすかったです。

★主演の屋良さんはお名前はよく知ってましたが、初見。
小柄ながらダンスも歌も浮ついてなくて安心できました。手をつかないで側転みたいにくるっと回転したのは驚いた・・・。
あとぬいぐるみ犬の操作が上手かった。

悪魔と契約したっていう(実は俳優による嘘なんだけど)のを本気にするのも、ネタバレの後で考えると可愛いし、ルーシー助けにいくのも、裁判でも可愛いし。これは屋良さんの演じ方がチャーミングなのかもね。押しつけがましくなくてさわやかです。冒頭、女のひとたちと遊んで飲んでばかりなのですが、それでも不快なキャラにしてないのが良かった。
それは情けないというより自信がなかっただけっていうのも、気持ちよく見れた点かもしれません。

基本、悪い人がいないので年末にあったかい気持ちになれて良い。

★そしてそして、圭吾さん!
悪魔の衣装、黒いパンツの上ではあるけど、ちっちゃいシルバーラメな紐のビキニフリーフ・・・ これは・・・ヘルベルトォォ~なパンツ姿を彷彿とさせてくれました。ありがたや。
チープな銀ラメな角も付けて。
踊った。

久々にブイブイ踊る圭吾さんが見れて、チケ代以上のお得感でいっぱい。
最近、悪役な圭吾さんが多かったのでこういうキャラ立ちしまくりのお姿が貴重でした。

悪魔の振りしてるとこから、役者に戻って平野綾ちゃんと交渉してるシーンとか可笑しくて(笑いをもぎ取る場面じゃないのですが、平板アクセントの訛で話すのもあって、おかしみがタマラナイ。フフフ)

少し体形絞りましたかね。顎のラインもシャープになったと思います。
(裁判所では半裸の衣装なので鍛えなおしたのかも?)

★海宝くん 犬は君だろう・・・という海宝くん。
可愛い海宝くん、歌がうまい海宝くん、踊る海宝くん。
安定してるのですが、可愛さがとんでもないのでした。

★昆ちゃん
魔女と何かお話して、スリムになって歌手デビュー。何か契約だったのか、何か対価だったのかしら。聞き逃しちゃったかなぁ
ラスベガスでいつも応援してくれた子だったのは最後にジャックに分かってもらえたけど、体型はその後はまたスリムなんですね。戻るのかと思ってた。
アイドル風の衣装で踊って歌って、可愛いです。

★魔女さん
岡千絵さんがは私が見た日はお元気そうでしたが、体調不良で真瀬はるか交代になりました。お大事に・・・
拝見した日は、マイルドなドロンジョ様ラインの素敵な衣装で演じてました。裁判官も良かったのに残念。

★平野綾ボス
別作品での役キャラが引き継がれてたらしい。マフィアのボスの娘だっていう設定で、荒くれ男を手下に悪だくみ(といっても極悪ではない)
愛は歌えなーい♪ 振り付けも衣装も好みすぎでした。こういう役は本当に良く似合います。小柄なので極悪になりすぎないのもチャームポイントでしょうか。

★青柳さん・・・
筋肉もりもりで大柄、踊ると迫力でるな、と見ていたら。
裁判シーンでとんでもない動きをして客席がドヨメキ。あれは・・・何?
肘の関節があり得ない動きをして、ちょっとエクソシストみが。こ、こわい。肩も良く動いてた感じだし、関節が特殊タイプなのですか? 

同じメンバーでは無理でしょうけど、また上演してほしい演目でした。誰もさほど悪くないし、ハッピーエンディングだし。
キャラごとに歌もあって、良かった。

これで、2019年の観劇おしまい。

2019/12/29

『新作歌舞伎 風の谷のナウシカ』12/16夜の部

9列目上手寄り(花道が遠い)@新橋演舞場

昼の部はチケット取れず。
原作は観劇前に読み直し済み。
傾斜ほとんどないけど前後の席間隔が広いので、まったく問題なく見れました。

和楽器であの映画で使われた久石譲の音楽が流れるのが良い。とてもよかった。売ってほしい。

開幕数日後に主演の尾上菊之助さんが腕をケガされて心配しましたが、見てる限りまったく問題なく演じてらして、すごいけど、代役ないのかと。

ナウシカ/尾上菊之助 クシャナ/中村七之助
ユパ/尾上松也
セルム、墓の主の精/中村歌昇
ミラルパ、ナムリス/坂東巳之助
アスベル、オーマの精/尾上右近
道化/中村種之助
クロトワ/中村亀蔵
チャルカ/中村錦之助
ヴ王/中村歌六

4時間! 休憩挟みつつですが、4時間!
座ってるだけなのにぐったりしました。
「原作コミック」の大人な世界を描き切った、演じたぁぁーって感じでした。でも、「映画」でも良かったんじゃ・・・大変だもの。
疲れすぎて、うっかりプログラム買えず。

ナウシカ映画で登場する伝説のイラストのようなタペストリ幕がかかっていて、道化役が解説にも使っていました。昼の部でどこまでが描かれたかも説明してくれ、たいへん親切です。

チラシビジュアルではナウシカのヘアスタイルが微妙って思いましたが、舞台のナウシカの髪型はかわいいボブ風でした。菊之助さんのナウシカはとても上品で優しく強く、悩みながらも生きることを捨てない。
思った以上に素敵なナウシカで心奪われました。

ナウシカ役への愛情を感じました。昼の部では猛々しかったのかもしれませんが、それは後日映画館で観たいと思います。

そして貴女になら踏まれたい。七之助さんのクシャナ殿下。
肥えた豚どもに情けは無用、でしたっけ。きゃぁ痺れるー! 殿下ー!!
2.5次元ミュージカルに興味もったことなかったけど、もしかしてこれなの? あのキャラクタが生きてしゃべってるって感激ね?
生のクシャナ殿下に会えて感激した。非常にかっこよかった。
昼の部では立ち回りとかあったに違いない。楽しみ。

ミラルパとナムリス。
帰宅して歌舞伎ファンのお友達から二役だよって言われて初めて、兄弟役を巳之助さんが演じ分けてたと知ったのでした。
みっくんすごい。

えええ、衣装違うとかそういう問題以上に、別人だと思ってみてました。
しっかり演じ分けられてたのね。

コミックでも気持ち悪かったミラルパの闇のもぞもぞした情念みたいなやつ、舞台にも出てきて、素晴らしく気持ち悪かった・・・素晴らしい。
ナムリスはチャラチャラした口調で、これまた原作のイメージのまま。

チャルカは自分自身を忘れずにいる気高いけれど気さくなところも感じられ、これまた原作のイメージのまま。驕るところのない真面目なチャルカ様は中村錦之助さんでした。

ヴ王、クシャナの父。
悪役として光ってました。お声もいいー。

オーマ、怖かった。迫力の大型装置でどーんと登場。
動かないけど、心の中では動いてました(それが大事)

ケガの影響でメーヴェに乗らない演出になったそうですが、それは再演があったら是非拝見したい。
ぬいぐるみのテトは黒子さんが棒につけて動かしてたけど、死んだら泣いた・・・
(そしてぬいぐるみは売り切れてた)

ほんと良く作ったなぁ
道化が時々説明してくれるものの、まったくナウシカ世界を知らない人は最後までちんぷんかんぷんで置いていかれるでしょう。映画のみ知ってる人も、夜の部は厳しい気がします。わかってるよね、っていう前提で作ったんでしょうね。

あのナウシカが歌舞伎に、しかもなかなか素敵に。の点だけでも今回は大成功だったと思うものの、将来も再演を重ねられるかどうかは、もう少し原作から離れた脚本があってもいいんじゃないかと思いました。

2019/12/05

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/26昼 相葉アルフレートと森山開次影伯爵

サラ/神田沙也加 アルフレート/相葉裕樹
ヴァンパイア・ダンサー/森山開次

東京公演前楽、

相葉アルフレートと開次影伯爵が今期初見でした。
日程の関係でこんなに遅くなってしまったわ。特に開次さん。会いたかった・・・

全体的に、これまでで一番アグレッシブな歌声が飛び交いました。前楽ってこともあるかな。

相葉フレート
時々、赤い旗の幻が脳裏に浮かびそうになる立ち姿。衣装のジャケットがグレーの縞で良かったのは相葉さんかもね。

ちょっとクセのある鼻にかかるような声質、沙也加サラとの組み合わせだと溶け合うよりもお互いが主張し合うよう。
桜井サラのほうが合うような気がしました(大阪でこの組み合わせがあるので確認したい)

ちょっとお兄さん風、大人っぽいアルフレートです。

教授に対しても、面倒見てあげなくてはと思ってそう。それなのにヘタレ君なので、本気で「理論についてはまぁまぁだが、実践は・・・」のセリフが身に染みる。
しっかりしなさい! と大人びてる雰囲気な分、点が辛くなりがちだった。

サラへ、のお歌では、前記の通り革命始めそうな雰囲気。
そのせいか、理論>>>>>実践、な教授の言葉のように、言うことだけは立派な子に見えてしまう効果が。

霊廟では、宙ぶらりんの教授を助けるため、下手の陰まで走っていって、助走距離すごい作ってジャンプしたけど(もちろん)届かず。脚力不足だそうです。

サラに噛まれた後、実年齢ぽくギラっと男っぽさもチラ見させて。
子供っぽいアホアホアルフレートじゃなくて、大人なんだけど怖がりな人という新しいアルフレートでした。

開次さん影伯爵
はぁぁ
溜息しかでない。

力強くエレガントで野獣。
最初のサラの夢世界でのダンス時でさえ、妖しく誘うなんてレベルじゃなかった。

彼はもう私のもの~♪がサラにも起こってるのがありありと分かります。私も開次さんのモノ・・・だった。

今回、佐藤影伯爵もそうだったのですが、ダンス場面がますます良くて見るたびに鳥肌が立ってました(比喩でなく)

歌で表現することと、体(ダンス)で表現することが、相互に対等だし補いあっているし、ミュージカルの要素がすべて最高の形で表現されている・・・嗚呼!!(感嘆)

出演者が踊るのはよくあるんだけど、「影」として心象を別のダンサーが表現するのって、うまくいったり行かなかったり。

ここまで一体感のあるところまでもってきた森山開次&山口祐一郎。素晴らしすぎてどういえばいいのか→またも鳥肌。

これまで、開次さんは重力を感じない人だ・・・(驚愕)でしたが、今回は、ホントに「影」みたいに居るのに居ない存在、とか震えてたら。

当の開次さんがそんなことをプログラムのコメントに書いてらしたので、思った通りにできてる、すごい。
プログラムのこのコメント、祐一郎伯爵さまも似たようなことを書いてて、まさに本体と影、とニヤついてしまった。

悪夢では闇の帝王かっていう迫力に、血への渇望がとても激しく感じた。影アルフレートくんとサラを、振り回していきいき苦しそうで楽しそう。

ヴァンパイアは死にながら生きてる、それを実感するよう。この世ではない存在でありながら、人間よりもずっと激しく生きている。

だからなんで映像くれないんです? 人類の宝だよ。

2019/12/04

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/25昼 植原ヘルベルトォォ~!(すごい息子化してた素敵)

開幕のころのヘルちゃん、まだ硬かったですよね。
私も、これから馴染んで植原さんらしいヘルベルトになってくれるといいなぁと思ってました。
祐一郎さんを信じて、もっとぶつかって。受け止めてくれるのに、と。



3週間後。

植原卓也さん大変身。ってか、大進化!!

素晴らしい。素晴らしい。いいわ~っ

ヘルベルトは出番が多くないうえに、登場シーンでは爪痕を残すことが求められて大変な役。なんか見ない間に、大爆発してた。

1幕のフィナーレ
さんざん伯爵と教授が盛り上げたところへ割って入りますが、息子も嬉しいでしょう♪と、伯爵がヘルちゃんに体の横をポンポンぶつけると、一緒にウフフとぶつけ合って喜び。
やっと退屈にさよなら~♪の歌声も楽しそうに聞こえます。
体のラインがキレイな方なので、あの衣装もカッコ良く着こなし。

上手で固まってるアルフレートをチラ見して、静かにコーフンして傍へ軽やかにススっと寄っていく歩き方。抑えているのに、わくわくしてそうなのが伝わってくる。

この場面ではパパ伯爵さまを立てて、あまり前にでない息子。可愛い。

城へご案内します・・・で教授のあとについて歩くヘルベルト、「アルフレート!」と声をかけるパパを振り返って、ナニカナ?と小首をゆっくり傾げるのだった。

そうそう、そういうオリジナリティが欲しかったし、パパや教授とアルフへの視線の動きも気持ちが一緒に付いてきてる感じになってて、良かったー。

(過去の自分の感想文読んでみたら、吉野圭吾先輩ヘルベルトは荷物を持つだけで笑いを取ってたようだ。いちいち可笑しかったんだよな・・・

植原さんは、見た目も演技の方向も圭吾ヘルベルトに近いと思うので、何しても可笑しいレベルをぜひ目指していただきたいですが、それは勝手な希望かしら。
いずれにせよ、役柄以上に楽しんで彼にしか作れないヘルベルトになってほしい)

そして、お風呂場
あぁ~あぁ~あぁ~♪ の声も、以前よりずっと妖しげに。
バスタブに生足をすっと横に乗せて、誘ってる。

11月初旬のころは、不思議なにょろにょろした細かい動きが面白かったのですが(動きにはっきりした意味はなさそうな感じでした)
今回は妖艶さと男っぽさと野獣感が溢れてしまうヘルベルトへと変身。お、来たよ!

アルフレートの話を聞いてそうで全然聞いてないところとか、勝手に盛り上がっていく植原ヘルベルトが面白かった。

立ち姿も堂々としてて、この3週間の成長が一番感じられたキャストです。
キメ歌もないのに、存在感だけはとにかく必要で。
稽古場だけじゃ詰め切れなかった部分を、日々埋めてきたんだなーと思いました。

それにしても、初代のTバック衣装を超える人はまだいませんね。あれを超えるのは無理か・・・ 飛んだときにお尻があらわになるのよねー、うふふ。

それから、パラダイスさぁ~♪に合わせて、シャボン玉がお風呂から飛んで行かないのは、サミシイです。あれ好きだった。復活してほしいな。

舞踏会
演出の山田さーん、どうしてサラをエスコートするときのヘルベルトがマントをバサーンするのを辞めてしまったんですか??
せっかく素敵なマントを身に着けてるんだし、この子よ!って風にバサーンとしてほしいです。隠して、バーン!がいい。

伯爵さまがサラをかむ直前に、サラの前でマントを広げてますが、他のヴァンパイアたちも動いてて、コレジャナイ。

植原さん、マントつけて歩く姿もキレイに見えてました。パパ伯爵の着こなしも参考にしたのかしら。

伯爵がサラを噛んだ後も、キャー吸った!ワーイ!なしぐさをしてるのも可愛かった。教授たちが逃げようと鏡の前の場面でも、バカにした様子とか、十字架型の明りを排除しようとして、雷に打たれた人みたいになってるのも、可愛かったよー。

千秋楽カテコで「パパの息子でよかったと感じるヘルベルトです」とご挨拶してくれてましたしね。
とても息子感が出てきて良かったです。仲良くなれたんだね。

フィナーレでは衣装をシュッと着こなして、カッコよくダンス。
このダンスも、上旬よりずっと大きく踊ってました。ここまで大きく変化するのってヘルベルト役では初めてでは? ステキよー。

最後は観客にダンス指導
この指導役を毎日担当してるのも、成長の糧になってそう。役の雰囲気をまといながら、客席とも対話しつつ、のせていかねば。駒田クコールさんが隣にいてフォローしてくれているけど、1800人を指導ってすごい。

2019/11/29

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/25昼 のびのびしてた

11/25
サラ/神田沙也加 アルフレート/東啓介
ヴァンパイア・ダンサー/佐藤洋介

2階B席(上手寄り)

Wキャストの上記の皆様は、それぞれリラックスして自分のペースで動けるようになってました。

東フレート
霊廟でも教授と楽しく会話してて、ハンマーを打てない自分を(それほど)恥ずかしいとは思ってなさそうな調子。
でも、できない(キリッ!)

教授が霊廟におり損ねた時は、優秀なアルフレートくんお願いしますって言って!と要求。教授と弟子の意地の張り合い・・・教授は自分が一番だと思ってるから、それは絶対に言ってくれないわー。

怖がりの種類も、慎重なのかな?と思わせるマイペースな雰囲気がありますね。
神田サラとのコンビだと、強気な女の子に振り回されるのも悪くないよねーっていう大らかさがあって良い。

1幕、レベッカに追い出されて戻ってきたとき、外にいたせいで冷えちゃって教授と二人でガクブル震えてるの、上手でした。

歌声もますますのびのびしていて、気持ちも爽やかに乗っていて素敵でした。
将来有望、帝劇センター狙って大きく羽ばたいてほしいです。

あと、フィナーレで現代風衣装に着替えて踊るときの、大きな背丈を持て余してるみたいなふらふらしてるダンスがツボでした。あれで、本気のダンス踊ってくれたらカッコいいのに、なぜ東さんはちょっと恥ずかしそうに踊るんでしょう?? 苦手意識あるのかしら? すっごい映えると思うのに・・・

神田サラ
もういうことないので、小悪魔サラ★ アルフレートを翻弄させちゃうゾ!の巻。
桜井さんが無意識に大人になりかけてる雰囲気なのとは違って、神田サラは大人になることを自覚してて、そのきっかけを待ってる感じですね。
そこへセクシー伯爵さまが誘いに来たので、キャッホーイ!で夜の森を走っていったと。

この翌日、神田サラと相葉アルフレートとの前楽を見たのですが、デュエットは東フレートに軍配を上げたい。

東さんの声は相手を選ばない良い声で、神田サラとのテンポもしっかり合ってます。
女声とは合う範囲が広そう、で、男声なら相手役に特徴あるタイプの方だと引き立て合えそう。

佐藤Vダンサー
こちらも、開幕直後よりもリラックスして踊っていると感じました。
多くは語らないが、じりじり迫る男な感じです。
前回と同じく、やはり若かりし頃の祐一郎伯爵さまの面影が見えました。いい・・・

ミュージカルの歌は第一に好きだけど、ダンスが見事な作品も良いよねーとしみじみ。CATSとか。

翌日の開次さんの踊る姿をみて、気づいたのは、佐藤影伯爵は他のVダンサーに紛れる黒髪なのだなぁという点。
開幕の頃に1幕を見た感想が「どこ?」だったのって、髪の毛色ですぐに見分けられないのもあったかもって。
今回はきちんと見分けがついてるので、大丈夫だった。

墓場での伯爵さまとのシーン、血で詩を書いた・・・のあたりの動き、いくつかキーになる動きは振り付けされてるようだけど、他はきっとダンサーさんの表現方法を尊重してるんですね?(と、やはり開次さんを見て気づいた)
思い出すような顔する伯爵さまの横顔と、佐藤影伯爵の横顔が並ぶシークエンスがドキっとしました。影。

ダンスの方向性もご本人の雰囲気も違うお二人がWなので、二度オイシイ。違いが分かると、ますます楽しい。

2019/11/21

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/6-7 言葉がでないや 祐一郎はいつも最高。

祐一郎伯爵さまのことを書きたいけど、もはや言葉もないー。

Vダンサーが端正な佐藤さんだったせいか、伯爵さまの印象もオジサンではなかった。
若い。いや、年齢を超越してて、若いとかオジサンとかいう物差しが不要な存在だった。知ってるけど、目の当たりにするとすごいなしか言えなくなる。

帝王でした。セクシーで大きくて、すべて人外すぎた。溶けた。
いつ見てもその時の最高でいてくれる方・・・
尊敬している。

でも、全然!全然、頑張ってる感じとか努力してますってところ、見せないのよね。それが祐一郎のプロの在り方なのよねー。カッコつけとは違う感じだよね。
頑張るのは当たり前って思ってらっしゃるのだなぁ

お髪は、艶黒に背中がわが裾にかけて赤紫のグラデーション(ライトに当たると色味が変化してキレイ。前からだと黒髪にみえるし、後ろ姿に赤味が出てオシャレー)
もみあげは無いね。

サラのお風呂に誘惑しに来るときの衣装、前からマント二重構造だったのかな。
2016年のプログラム見ても分からなかった。
外側の大きなマントのほかに、ジャケットの背中あたりから深紅のマントがついてるのね。最初は裏地が赤いのかと思ったのですが、よく見たら違った。

 
9秒くらいのとこで見えるマント。オシャレー。

久しぶりに2006年のCD聞いてるんですが、祐一郎さまも歌い方がよりセクシーになってるのがよく分かるわ。
2006年もヘロヘロになるくらいセクシーだと思ってたけど、今期もまた新しいセクシー伯爵さまです。

その時の最高を見せてくれるのだから、祐一郎はいつも最高。

囁き声で、キャー!!
ドカンとバズーカ出しても響いてギャー!
いろんな声音で、もはや何をなさっても・・・わたし、キャー!!! なのです。

東宝はDVD出さないのかな。DVD向きだと思うんだけど。
どこから見ても楽しいしさー、ダンスいっぱいだし、いいと思うんだぁ~

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/7 抱きつきガブリの沙也加サラ

11/7 マチネ
サラ/神田沙也加 アルフレート/東啓介
ヴァンパイア・ダンサー/佐藤洋介

マイ初日の翌日、出演者はサラが神田沙也加さんに。

サラ/神田沙也加
安定の可愛さ。
に加えて、伯爵さまが、ふれれば墜ちるあと少し感があって、大人の女になる準備万端ですね。アルフも思いきり翻弄されてて、ダメ青年っぽくなって良い。

祐一郎が風呂場を二分割しにやって来たときの表情が、アナタしか見えませんな陶酔♪ アルフレートなんか可愛いお客さんくらいにしか思われてなさそうです。

スポンジもってきて!のところも、早くお城に行きたい気持ちが溢れてます。またもアルフ、シッシな感じで簡単にあしらわれてた。

全般的に歌も演技もサラとして完璧なので、ただただ可愛いなぁと鑑賞しました。

ヴァンパイア化した沙也加サラの切り替わりっぷりも良い。東アルフが大きいからか、飛んで抱きついて首にガブリ。

アルフレート/東啓介
東さんの声は男らしいんですけど、デュエットの相手をあまり選ばない声質ですよね。
ご本人がどう取り組んでらっしゃるのかはわからないけれど、自分の声もしっかり届けながら、女声を立てるように聞こえるので男女デュエットでは得では。安心感のある歌声だなと思います。

となると、男声デュエットも当然早く聞いてみたいのですが、その機会はあるのか・・・(次の出演予定は「ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド」 むむ、3月は上京できないから無理ね・・・別の機会を待ちます)
他にも怒って歌う感じとか、気になるわー。

ヴァンパイア・ダンサー/佐藤洋介
前日は1幕のダンスを色気が足りぬとか抜かしてた私ですが、それは私の鑑賞眼が足りないだけでしたので、この日は端正なダンスでサラを誘惑していく様子をチェック。積極的にぐいぐい行くんじゃなくて、さぁおいで、素敵な世界へ・・・キラリ。な伯爵さまと受け取りました。

はい、誘われて行きます。じゃーん。

オケ問題
6-7日はともに1階席上手と下手から見たため、指揮棒の動きは見えませんでした。

ただオケの音と役者さんのタイミングがうまく合ってないのが感じられた。
幕が開いたばかりだからかのう・・・と若干困惑
(原因は指揮者との呼吸かなぁと思いましたが、いまは別の方が指揮を担当されてよくなったとか)

ひっきりなしに慣らし続ける曲が続くので、疲労もたいへんなものと思いますが、ステージ上の動きと音がバチンと合致してこそのTDV、気持ちよく見たいものです。

音で気になったのは、金管楽器系の音がふわふわ聞こえました。アクセントが少ないというのか、パンチが効いてないというか。あれはどうなったんだろう。

それからドラムとベース? リズム系の音がズンズン響いてて、私はリズム隊が強い音は好きなので、おおーと思って聞いてました。
ガーリック♪のとことか顕著だったと思います。

(札幌に新しくできたhitaruで聴いたレミのオケの音がとてもよかったことを思い出し、これをhitaruで聴いたらどんな音になるのかなーと想像した。一音一音聞こえると思うの)

それから、伯爵さまを筆頭にすごいエコーがかかっていて、ファンタジックな声?
この辺は演出家の好みで調整されてるのかもしれません。祐一郎自体が人外度がすごいので、エコーがすごくても そうかもって思うんですが、他のひとは人間だからもう少し控えめでもいいような。

2019/11/16

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/6 新加入のサラとアルフと影伯爵、とマグダ

サラ/桜井玲香 アルフレート/東啓介
ヴァンパイア・ダンサー/佐藤洋介
マグダ/大塚千弘

サラ/桜井玲香
『レベッカ』では拝見してなかったので、初めてでした。
お顔が華やかなので舞台向きかも! 可愛い。
歌声もしっかり聞こえて丁寧で良いです。
お風呂ではきちんと隠してて、そこもお子様っぽく感じるのかも。ちーちゃん(大塚千弘)サラのお風呂の入り方はバーンとナイトドレスを脱いでて、お背中見せてくれててドキドキだったなー。2階席からだとヌーブラ見えたりね・・・

演技的には、素直で思い切りがよさそうな雰囲気。色気ってなんだっけなーという大人の入り口はまだ先のようです。大人になりたい!(まだお子様!)なサラでした。
知識はあるだろうけど、実践はまだまだ。
(今回、神田沙也加嬢が色気を出してくれてるので、違いがあっていいんじゃないかな)

アルフレートに噛みつくのも色気はまだ行方不明ですが、東アルフとのコンビだと、二人でこれから大人になってね、と思います。

フィナーレ2のダンスは、アイドル!アイドルですね、というダンスです。楽しそう。

アルフレート/東啓介
祐一郎より大きいなーと思える人は滅多にいないので、「でかい!」のセリフは東さんにも送りたい。

目力もあるし、声も男らしく安定していて、危なげがない。
ここからへなちょこアルフレートをどう出してくるの?と興味深々です。真面目そう。落ち着きがあるのでバカっぽくないです。

シルバニアファミリーのお家化したシャガールの宿においては、彼がいると余計にドールハウス味が増しますね。舞台から落ちませんように。

どうしても初代アルフらを思い出して、オリジナルキャストのイメージの強さを感じずにはいられない。
浦井くんアルフのへなちょこさと言ったら、それはそれは天使でしたからね。演技に見えなかったという・・・ふふふ。

霊廟で寝てる伯爵に杭を打てないシーン「できません!」が逆ギレしてて、あ、今時の子っぽいと思った。

これまでのアルフだと指示されても自分には出来ない(教授の言う通りにしたいけれど怖いから出来ない)といった態度と思ったの。
でも東さんは教授がどう言おうと出来ぬものは出来ぬ、出来る人がやるべきでは。と思ってそう。

上がって来いって言われて、元気にハイ!とニコニコしてたものね。

へなちょこのくせに、サラを守りたいっていう気持ちだけは強くあって、それがアルフレートの芯だと思うので、東アルフもその内面がキュンキュンと伝わるようなアルフになってほしいと思います。

あと、最後のダンスも思いっきり踊ってね! 大きさをもっと感じたいです。

ヴァンパイア・ダンサー(伯爵の化身)/佐藤洋介
開次さんはしばらく会えないのよね・・・重力がないように飛ぶとこやターンするときの溜めや止めに毎回くらくらします。

もう一人の影伯爵、佐藤さん。
1幕、赤いブーツでサラの夢に出てくるダンスを見て、おとなしめ?? 色気は? と思った自分を2幕で殴っておきました。きりっとしたダンスの奥底には燃える炎があるのですね!

端正でシンプルな表現をする方だったので見誤りました。

2幕の夜を感じろ、で、大人の男性の迫力と色気がバーンと弾けてました。わーお。

妖艶さや荒々しいセクシーさではなくて、まっすぐで切れ味のあるダンスによって、大人の男性らしさを見せてくれています。いいわー。
新上さんとも全然違う(こちらはリアルで力強い男性性って感じでした)

そのせいか、祐一郎伯爵のなかにあるらしき「若いころをイメージ」の投影にも思えます。なので、心は30歳(くらい)のままでありながら、年月だけ何百年も経っているような二面性が感じられました。美青年ぽいし瑞々しささえ感じた。

今期まだ見てませんが開次さんは「現在の伯爵(苦悩し続けている年月込み)」のイメージだと思うんですよね。

ダンサーさんの表現でここまで見えるものが違うとは、TDVすごい。最高!

マグダ/大塚千弘
きゃー、色っぽすぎる! 最高に色っぽいマグダ爆誕ですよ。まだサラでもOKだけど、こんなに色気のあるサラだとマズイか。

可愛い小悪魔め。これは伯爵さまがまた迎えくるでしょ。と思っていたのにシャガールに噛まれちゃった。

これまでのマグダだと、シャガールのことそんなにいいと思ってない、仕方ないやな感じあったけど、今回のマグダは明らかにシャガールと関係もってるし、仕事中もマグダからお誘いの目線送ったりして遊んでて、レベッカがそのたびに割って入ってて大変だわ。
気絶した教授にも流し目だったし、年上好きなの・・・???(わたしもだよ!)

シャガールに噛まれる場面、前回のソニンも色っぽく噛まれてたんですが、ちーちゃんもドキっとするな。血もドバーっと流れるし。

お城でまだお日様でてる・・の場面のメイク、すんごいゾンビメイクになったんですねー。でも楽しそう、っていうギャップがいいね。

歌声もっと聴きたいわぁ~

2019/11/11

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/6 美術の変更点メモ

@帝国劇場

11/6 ソワレ
クロロック伯爵/山口祐一郎
アプロンシウス教授/石川禅
クコール/駒田一
シャガール/コング桑田 レベッカ/阿知波悟美
マグダ/大塚千弘
ヘルベルト/植原卓也

サラ/桜井玲香 アルフレート/東啓介
ヴァンパイア・ダンサー/佐藤洋介

待ってたぁぁーーー!!!
我らの伯爵さまが帝劇にカムばーっく!

クロロック伯爵のクロックとか、サラのポーチとか、お風呂に漬かる紅茶とか、リーくんのマスコットやらトートバッグとか、
クロリングッズも新作が出たとか。

開城とともにグッズ売り場に行って、上記の諸々を鼻息荒く購入。

劇城内も蜘蛛の巣が張られたり、お手洗いの表示がサラ&アルフになってるし、
売店では「冷やしドラキュラ」売ってるし。
もぎりのスタッフさんたちはマント姿。
この世界観が好き・・・
初演のころ演者、スタッフ、そして客席が一緒に盛り上がっていったよね。

ちなみに2006/7/3(初日の翌日にマイ初日でした)にTdV初めて見ていました。
恒例、おなか壊してますね。今回も久々にお腹問題が起こりましたけどね。血流でもよくなりすぎるのだろうか。
1幕の感想はコチラなど。クレーンともみあげに驚いてる・・・懐かしいなぁ
駄文でも残しておくと過去の自分がどんなか分かっていいものだ。

さて、2019年はマイ初日にして、上手側の通路席というラッキー。
前回と同じ演出なら、クコール、教授、アルフ、サラ、シャガール、そしてそして伯爵さまが通るはず。変わってませんように!(変わってませんでした~)

演出はずーっと同じ山田和也さん、振り付けも同じく上島雪夫さんです。

今回、舞台装置が大幅に変わりました。衣装は前回のものと基本変わりないように思います。担当もこれまでの堀尾幸男さんから、松井るみさんへ変更。

松井さんの美術は工夫があってシンプルだけど時代性がうまく表現されてることが多いと感じてて、これまで、伯爵さまのお城がゴージャスになってほしい、と常々希望してたのが叶えてもらえて嬉しい。

舞台セットで変更されなかったのは、城のお風呂場、教授とアルフの寝るベッドくらいかな? お風呂は変更ないと思ったけど、ベッドは天幕の布地が変わったかもしれない(今度ちゃんと見ておきたい)

・ヴァンパイアの歯。
舞台の上(舞台を囲む枠にあたる部分)にヴァンパイの白い牙が掲げられており、枠部分の左右は額縁(額の中は無い)が飾られています。

・冒頭の吹雪シーン。
以前は上演開始後に暗闇にまぎれて教授だけ布に包まれて舞台の脇で待機、風であらわになってましたが→
教授は舞台奥から手前に天井から床までの大きな白い布で覆われた中で待機、風で手前にゴロリと出てくるように変更。

これまではアルフが教授を救って暗転、音楽がババン!とキメると真っ赤な「Vampire」の文字が紗幕に映し出されて、始まるよ!とテンションが上がったのですが、今回は文字なし。
代わりに歯が赤くなってました・・・? 歯のライトが明るくなってたのは覚えてます。

・シャガールの宿屋
変わりましたねー、3階建てに!
回り舞台と昇降機能を組み合わせた大きな動きをします。ケガしないか心配。
ガーリック、ガーリック♪ の後ろは中央(以前は出入口があったよね)には階段がついて、2階も見えてます。

お部屋へご案内~となると、この中央階段を上り2階へ→外通路を通って(同時にお盆も回転)→宿部分へ。
部屋の並びは以前と同じ。シャガールたちは上手側から入ってきます。
左はサラの部屋・真ん中にバスルーム・教授とアルフの部屋。

部屋の奥行きが減って、うすいシルバニアファミリーの家って感じ。動きにくそうですが、東さんが大きいので余計そう見えるのかもしれません。サラが動くには大丈夫そうだった。
3階は、向かって左にマグダ、中央の廊下を挟んで、右がシャガールとレベッカの寝室(お向かいの部屋で浮気してたのか! おおおおい)

神は死んだ、が歌われるところで1階部分がすーっと下がって、2階が舞台のフロアにと同レベルになります。おおー動くー。

・人類のために
教授が学者としての自負を語るシーン。
以前は、電飾の縁取りが上から降りてきて、ピカピカしながら教授の自分語りを盛り上げてました。今回は、電飾なし。代わりに白鳥モチーフらしき衣装の女性ダンサー4名が登場して、教授を称えてくれます。
どこから来たの? 事務所の力? などとレベッカがつぶやいてますね。

教授の絶唱でも鳥は落ちてこなくなりました・・・だから代わりに教授のベッドの上にネズミが落ちて来てるのか?

・お前を招待しよう
うわぁ クレーン仕立ての伯爵さまのコウモリ号が廃止に。かわりにサラのお風呂場が左右にバーンと割れ奥にムラサキ色の照明に照らされた伯爵さまがいらっしゃいます。家が割れたぁ! 

・お城の城門
デザインが変わりました。以前の骨を組み合わせたような門が左右に開くタイプから、ちゃんとした門があり、扉ではなく、上から槍が逆さについたような落とし戸になりました。
落とし戸が上に上げられると、スモークの奥から伯爵さまがゆっくりと登場なさいます。かっこいいー。骨デザインも好きですが、13世紀の城をイメージしにくかったもので。

・城内(エントランス)
以前のらせん階段のみ!から、中央に階段がつく城のエントランスに。2幕冒頭のサラは2階の通路から1階(ステージ上)へと降りてから、2階のさらに上に取り付けられた階段から降りてくる伯爵に向かって登っていくスタイルに。1階奥には鏡がついてますー(映らないのにね)
天井からは大きなシャンデリアが3つ並んでいます。そうそう、こういう感じがいいと思ってた。

・教授たちのベッド
天蓋などの囲いが黒くなりました??? でもお布団は白いままか・・・
以前は天蓋も白いサテンぽかったですよね。
前よりベッドっぽいなーと思ったのだけど記憶が残っていません。これも次回確認したい。

・ライブラリ
天井まで本の山っぽいのから、しっかりちゃんと正しいサイズの本がきっちり並んだ書架へと変更。他の美術がリアル寄りなので、書架もこうなるよね。
いかにも絵な書架でした。教授は今回も書架の上に上って歌ってます。

・地下の霊廟
ここも変わったのー!
まず父と息子の棺は縦に(数字の11みたいに)並んでいたのですが、横に二つ並びました(一 一) 
父子の仲良し感は薄れちゃった。ちょっとさみしい。

教授が扉にしがみついたまま飛び出しちゃうのも、木の落下防止柵がぎゅいんと90度動くように。これはどちらもでも同じ。ただ舞台中央で宙ぶらりんになるので、どのお席からも見やすくなったのかも。

アルフが落りるのには、壁から出っ張ってる石を使っていました。

・墓場
墓石のテイストが一定に。前はいろんな墓石があって(うさちゃんのも・・・初代吉野圭吾ヘルベルトのうさちゃんと思われ)長い年月を感じられました。踊りやすくなったのだろうと推測しますが、面白さがなくなりました。

・フィナーレ
2幕冒頭の場面と同じセットで。伯爵に続いてサラは2階部分の通路にヘルベルトに伴われて登場。
階段が電飾でピカピカしなくなっています。昭和の歌謡ショーではなくなりました。
(わたし、これはこれで気に入ってました)

ヘルベルトのマントで隠してからの、サラを紹介、がなくなってた・・・えええ、これはヘルベルトの見せ場じゃないかー。復活してほしい。せっかく素敵なマントを着てるのに。

・フィナーレ2
なのかな。本編後のダンスの最後、伯爵さまの巨大な垂れ幕が舞台の奥にバーンと出る・・・のですが、その前に「教授」の顔が出て「伯爵」へ変わっていく演出に。

他の場面でも思ったけれど、「欲望」をキーワードにして、教授も伯爵も同じ穴のムジナという構図だったので、ラストでそうかそうか!と理解しました。
意識的にやってたんですねー。

2019/11/10

『ビッグ・フィッシュ』11/6昼 愛にあふれた作品

@シアタークリエ

初演の日生Ver.も拝見してます。
どちらも良さがあるんだけど、今回の12人で演じる12chairs versionだと、いっそうエドの語る人生の物語、という意味が素直に伝わるんじゃないかな?

演出/白井晃
エド/川平慈英
ウィル/浦井健治 サンドラ/霧矢大夢
ジョセフィーン/夢咲ねね
ドン/藤井隆 魔女/JKim カール/深水元基 
ウィル(少年)/佐田照 ザッキー/東山光明
人魚/小林由佳 ジェニー/鈴木蘭々 サーカス団長/ROLLY

冒頭から父子を見てじんわりと涙が出てくるわ。
親子の作品だと少し前までなら子供の目線で見てたのですが、最近はすっかり親目線になりがち。子供を育てたことはないけど、人生後半に入ったので何を残すか?ということに敏感になってきたな。

先日の『怪人と探偵』につづいての白井さん演出でした。奇をてらわず押しつけがましくなく。人への愛があるなぁと思います。

反発してたウィルが最期のときに一緒に夢の冒険を紡いで和解・・・理解しあう事ができて泣けちゃう。そしてBig Fishほら話はウィルの息子へと引き継がれる。

エド/川平慈英
出ずっぱりで大変な役!
(他のキャストもメインの役以外の役をたくさん演じるため、忙しそうです)
高校生役は高校生に思えるのは、現在のおじいさんエド、ウィルが幼いころのエドと演じ分けているから。上手でした。

美声ってことではないんですが、語るように歌う人で、ミュージカルではただ「上手」に歌う人よりも、こちらのタイプのほうが心に響きます。

ラストは死ぬとは思えないほどキラキラして、家族に見守られて旅立っていきました。じーーーん。

サンドラ/霧矢大夢
エドに出会って、別の道を選んだ人。大学生時代はかわいらしく(サーカスで踊るシーンは可愛いよねー。そりゃ恋しちゃうと思うわ)
結婚してからは家にあまり帰らないエドを理解して家族を守ってきた人。
日本で描かれる包み込む母の愛ってほど重苦しくない、永遠にエドの恋人っていう雰囲気が素敵でした。

ウィル/浦井健治
釣りをした池にジョセフィーンを連れていく場面で客席通路から舞台へ行くのを知らなかったので(下手側の通路席)びっくりしました。
妊娠中のジョセフィーンを気遣って振り返るのよね・・・ ちょうどねねちゃんのすぐ後ろで座ってたので、ねねちゃん越しに浦井くんの天使の瞳が、私の胸を撃ち抜いた。叫ばなかった私はよく耐えた・・・

現実主義者のジャーナリストらしく、父のいう話が嘘ばかりで理解できないと思っているが、自分に息子が生まれることで理解したいと思うように。
ウィルの考え方は間違ってる訳じゃないけど、ただただ、なぜ大ぼら吹き的な話をしてるのか?ということを理解していなかっただけ。それは愛しているからなの。

浦井くんは父エドを理解したい気持ちと「わからない」の間で苛立っている息子を冷静と情熱の間という感じの演技で安心でした。っていうか妻がねねちゃんの時点て超安心だよね。ムキーっとなってもジョセフィーンが広い心で聞いて、励ましてくれるから。
お似合いだったなぁ はぁぁ

新曲はエドとウィルが対立しつつも分かってくれない/分かりあいたいって気持ちが出るいい曲でした。浦井くんと慈英さんのデュエットです。

ジョセフィーン/夢咲ねね
可愛い・・・可愛いとしか言葉が出てきません。
ジョセフィーンはエドの不思議な話も面白いねって聞いてるし、結婚式でエドとウィルが揉めたときは機転を利かせて出席者を連れ出してくれるし、いいひとだ。

ねねちゃんは声も聴きやすくて良いし、浦井くんの妻役でありがとう・・・

他の役では、サンドラが少女時代にサーカスに子羊ダンスを売り込みに行くときのメンバーで(もう一人は鈴木蘭々) これまた可愛いのだった。愛らしい。

ドン/藤井隆
可愛い子がここにも。たかしこ!(ではない)
メインは幼なじみで恋のライバルで。きゃぴっと高校生を演じ、婚約者を取られてくやしがり。80年代アメリカ青春ドラマ(つまりビハヒルな感じ)で。
それにしてもどうして藤井隆がこの役なんだろうなぁと不思議。オーディションなのか、一本釣りなのか。ミュージカル俳優が並ぶなかに居ると、面白いスパイスというか、ほわんとして良いんですよね。
ドクターの役など、年相応の役は落ち着いてました。

人魚/小林由佳
天井から吊るされた輪に座ったりぶら下がったり、くるりと回ったり(飛び上がらないバク転?)チアガールだったり。
セリフはないが舞台を広く大きく見せてくれてました。

カール/深水元基
巨人役なので高足下駄みたいなのを履いて。ぐらついたりしないしスゴイ。
計算に強いカール氏、ウォール街で成功。

ジェニー/鈴木蘭々
老境のジェニー、声の感じとか表情がすごくしっくりしてて、あらまぁ
プロムクィーンの頃も可愛いんだけど、老境の雰囲気が良かったな。

2019/09/16

『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』9/4昼 とにかく素晴らしかった

EX THSEATER ROPPONGI

映画は遠い昔に見たことがあって、オリジナルキャスト盤CDは聞いていました。

復習などはせずふらふらーっと見に行ったところ、ステージ上にバンドとイツァーク役のアヴちゃんがいてくれるものの、
ほぼほぼ一人芝居、休憩なしの1時間50分!

すごいわ。
歌も、芝居も、語りも。ほんとすごい。

ここまで演じてきたこと全てが活きてる、いいタイミングでこの作品を演じることになったなぁ、大感激です・・・はぁぁ

映画での印象だと、ヘドはもっと痛々しかった。表情が画面に大写しになるせいかな。
映画だと思い出シーンは過去へ登場人物もさかのぼってからの始まり、東ドイツ~アメリカへ~ライブ、って流れで、思い出をたどるシーンが連続して出てくる構成で。

舞台だと、ステージ上でヘドが自分史を語り歌う構成なのですねー。

会場がライブ用だし、ロックだしってことで、ライブ用耳栓をもっていきました(正解)耳の弱い人は持っていくと良いと思います。

これまでのヘドを何人か見てきた方たち、今までにないタイプのヘドだと評価してるのをいくつか目にしました。私は映画のほかは知らないけれど、それでも浦井ヘドの明るさって新しいのかなと思う。

怒りや諦観があるにはあるけど、それより生きたい、自分らしく生きたいっていう健全な希望が満ちてたのでした。

哀しい話してるし、ダンナ=イツァークにも辛く当たるところとか嫌なやつなんだけど。
憎めなくて可愛げがあって母性と包容力も醸し出し、最後のMidnight radio歌ってる姿は、希望だと感じました。全然行き止まり感ないの。広がっていくイメージ。

またつらい目にも遭うんだろうけどそれでもきっと浦井ヘドなら乗り越えて、またいい歌を歌ってそう。
神経質そうじゃない、おおらかですね。
(やっぱりあのホッペかな? かわいい頬袋に癒されるわ)

作品が誕生した当時とは観客側の見る視点も変化していることも、影響ありそうです。

すごく特別な人の話ではなく、いつでもどこでもありうる愛の物語、自分とは何者か?という「普遍的な自分探しの物語」として受け止める下地が生まれています。
女装している男子か、女装している女子か、どちらでも「ヘドウィグ」であるし、「ハンセル」であるし。

球体人間とか完全人間のことなんだけど、私も高校生のころ倫理の時間にこの話を聞いて、ロマンティック!と感激した記憶があります。

自分は本当は完全な人間だったはずなのに、今、不完全なのは半分になってしまったからだ、っていう。
成長するとこの不完全で理想とは違う「自分」と折り合いつけて生きていく道を見つけていくわけですが。

軍人は顔も覚えていない父親を重ね、年下未成年のトミーはアメリカに生まれていたら自分だったかもしれない姿(カタワレであり)を見て、そして女性として脚光を浴びたい姿は、イツァークに重ね(自分と被るからアイデンティティの女装を奪う)てました。
自分を語るときは、自分だけでは生きていけず、誰かと自分との関係で語るしかないっていう懐かしの文学科魂が刺激される構成よ。

なのでシンプルだからこそ、見る日の自分がすごく反映されそうな物語です。
この日の私は、浦井くんすごいすごいがメイン、次いでアヴちゃんのキャスティング絶妙だな、2019のヘド愛してるー!って感じでした。

語り。
MCとかで話すふんわりの浦井くんとは別人なのよ。ほんとそこが大好きなとこですけど。
だって休憩なしでずーっと物語を自分で語って自分で進めて、歌うの。

セリフ感があまりなくて、それも素晴らしかった。
「ヘドウィグ」は女らしさを纏っている役で、元々が芝居がかった人物なのもあって、とてもそれらしく聞こえます。巧い・・・良いーっ

それから、語りのなかで登場する恋愛の相手との回想語りでは、米軍人やトミーの役もスッと語りのなかで声色変えて演じ分けています。ああ良い・・・

下ネタもあるけど(オリジナルよりはやんわりしてるそうだ)品があるんだよ。浦井くんの品だろうなぁ 汚らしくないしね。体を売った話も、人生いろいろあるし、アナタはそれで相手を知ることができるんだねと聞いてました。
あっけらかんとしてるせいもあるのかも。


新訳、流れも意味も聞きやすかったです。
いわゆるミュージカルで書かれる歌とは違う、曲が独立しているけれど、その時々のヘドの心情を表している。
うまく説明できないけどカタログミュージカル的というのかな。

それを曲ごとに独立した歌として歌ってました。
冠さんが歌唱指導についてらした成果も感じられたし、10年前の浦井くんなら喉をつぶしかねないところを、喉を酷使しないで表情豊かに歌っています。低くドス利かせたり、やさしく歌ったり。良いーっ

前に進むには何かを捨てなくちゃ、ってイツァークに言うヘド、酷いのだ。
ここまで被害者として語ってきたけれど、ここは加害する側にも立ってしまうんだよね。
セリフでは無いけど、ヘドは歌も自尊心もトミーに奪われて、ヘドはイツァークのイツァークらしさを奪っています。

ずっと黒衣装のイツァークが、ヘドからウィッグ渡されて(最初はヘドにかぶせてあげようとするの、イジラシイよぅ)自分を取り戻すの、ずーっとあまりセリフはないけれど、ステージ上でヘドのサポートしてトミーはこう言ってるよって示唆して、行動で語ってました。

アヴちゃんのドラァッグクィーン姿が美しくてまぶしくて。
イツァークに嫉妬するの分かる。でもそのままのイツァークを受け入れられたヘド、良かったね。

ウィッグもメイクも取れて、汗だくで、パンツ一丁で立つその姿が君そのままの姿なんだね・・・美しい。メイクしてもいいし、衣装着てもいいし、パンイチでもいいし! 自分自身でいることが最も大切なのだ。

ふう、感想もひとくくりにできないくらいの作品でした。
浦井くんが演じた役、どれも大好きだけど。
ヘドウィグ、かなり大好きな役になりました。

今週、大阪でも拝見します。
また深めてるんだろうなぁ 楽しみ!!

2019/09/08

「石川禅 5th ソロコンサート」2019/9/3 2 禅さんで対決。

M8 新たな生活 『ジキル&ハイド』
娼婦の生活から抜け出す希望とジキルへのほのかな想いを歌う。やっぱり禅さんと共演だったせいか、マルシア版を思い出しました。何かが~起きるわ♪ の「わ♪」の声の出し方が弾んでいて可愛くてとても女性っぽかった。わ♪

そうそう、私が禅さんを初めて舞台で拝見したのが、このジキハイでした。ジキルの友人アターソン役で、歌は少ないのですが、その少ない歌でさえ素晴らしく、また見たい人とメモしたものです。しごと~しごと~♪

M9 ルーシーの死 『ジキル&ハイド』
そしてこちらは、非常に鹿賀さま風味! 沁みついているのだなぁ 低音を響かせて恐ろしいハイドらしい。
ああ、ルーシーが殺されちゃった・・・

M10 対決 『ジキル&ハイド』
見てみたいなぁって一度は思ったことある禅さんジキハイ対決。ありがとうございます! やっぱり出来ると思ってたけど、出来ちゃうんだな・・・恐ろしい子。
ジキハイは、同一人物であることを強く出す(石丸さんはこっちだと思う)のと、別人であることを出す派があるよねぇ 禅さんは別人派でした。そうよね。

本当に七色の声というか、瞬時に別人のように使い分けておられました。素晴らしい。当然立ち姿もジキルは見上げる姿勢で足も崩れ落ちそうに、ハイドはぐっと立ち上がって世を手に入れようとするかのよう。

濃い歌が3曲続いたので、グッズ紹介とか、今後のスケジュールの紹介へ。
55歳だよと連発しつつ、自分のお顔入りのTシャツ売るところが可愛いです。

『アナスタシア』『ヘアスプレー』のお話が主だったかな。
アナスタシアは、アニメーションでディミトリの声を演じていて、ミュージカルでは素敵な男性の役だそう。
ヘアスプレー、ミュージカルキングの山口祐一郎さんと何度も共演しているけれど、まさか、夫婦の役。ゲイの夫婦でもなくて、と念押し。二人の子供が渡辺直美さんです、どうやってうまれだんでしょ、と笑いを誘ってました。
でかい奥さまだと思うけど、祐一郎をよろしくね!

M11 愛せぬならば 『美女と野獣』
ディズニー作品コーナー(恒例みたいですね)
これはもう、思った通りにとてもイイ! どの音域も無理なくのびやかなのね。このまま四季でも歌えそう。

M12 パート・オブ・ユア・ワールド 『リトル・マーメイド』
歌う前に小さなポシェットを斜め掛けに。フォークでも出てくるのかなーと思っていたら、飴20個が入っていて、客席降りながらお客様に配布。欲しい? ただの飴! 欲しいです!(少し後ろにいたので頂けず)
歌の途中で客席見て「おとこ!」って叫んだのなんだったんだろ。

禅アリエル、手を少しひらひらさせた程度だったけど、ヒレがついて海の中を泳ぐ姿が目に浮かびました。
禅さんは、アリエルにもなれます。

歌い終わって、涙をぬぐってました。年のせいかなーとか言いながら。
生バンドで歌えてうれしいようなことも仰ってたのですが、楽しかったってことかしら? ファンの皆と素敵なバンドとこの歌を共有できた状況にじーんとしたのかもしれませんね。感受性豊かでらっしゃる。
そんな禅さんを見て、私もじーんとしてました。

ところで、禅さんが愛しきドジっこなのは周知のことだとは思うのですが、禅さんのコアなファンがたくさん集まったこの日の客席を思い出すと、我が推し・・・浦井くんのドジっことは違うものだなぁと。

浦井くんは(私がそうなのもあるけれど)大丈夫かしらこの子、ハラハラする(10歳男子)って感じです。保護者気分で浦井くんのトークを拝聴です。
禅さんファンは、やはり落ち着きがあって一緒に良い時間を過ごしたいですね、たまの失敗を大丈夫よとやさしく見守ってるって印象。

M13 目を開いて 『笑う男』
おおー、笑う男からもこれを歌ってくれるとは嬉しい!
浦井くんの歌声も耳に残っていますが、禅さんは大人の声で、別の人が歌うとこうなのねーと新鮮。
ストーリーのなかに組み込まれない状況だと感じ方も違うものだなぁ
禅さんが演じたしかめ面で腹黒のフェドロが実はこの歌に共感してたらこんな風なのかとか想像しつつ。

「少年時代」 井上陽水
夏の名残とか言ったので、これ歌うかな?と思ったら、当たり。
2019の夏の思い出はこれだなぁと胸に刻みながら、やさしくて美しい歌声に漬かりました。はぁ幸せよ。

アンコール
今この時 『ラ・カージュ・オ・フォール』
きゃーーーーっ
好きな曲!(いや今回全部好きですけどね、これはフィナーレにピッタリで良いセレクト)
禅ザザー。禅ジョルジュー! どっちもいい・・・

ステージのバンドの皆さんも禅さんも楽しそうで、手拍子しながら本当に幸せでした。笑顔いっぱい。

禅さんのやさしい雰囲気はジョルジュ向き? 歌はどちらも大満足よね。
ならザザは私は壮麻さんが面白いと思ってたけど、ツイッタみてたらやはり新納さんが満を持してザザという声も多いよう。
それもいい・・・ すっごく我が儘で弱くて強くて可愛いくなりそう。見たい。
壮麻ザザは気難しそうで美だけど、息子や夫のために全力愛注げる力強さとか。

ホリプロにはどうにか脚本や演出を工夫して、今後もラブラブステージを見せてほしいです。(いまゲイカップルの周囲の状況、作品のなかの時代から進んで来たから、やはり見直しは必要なのかなって思ってます)

今この時を しっかり生きて愛して~♪

生で体験することの良さをかみしめました。
次回があるかどうかはお客様の声だそうですから、たくさん届けて6回目も参加したいと思います!

(この後、ツイッターの東宝アカウントがDVDより生のほうがいいから出さない的なことを書いて、やや炎上。記事になった。
知ってるよー。
だから飛行機に乗ってくるんだよ。
でも行けない公演、チケット取れない公演もあったんだよ。
少しでも慰めになるから見たいし、興味持ってくれた人に見せて劇場に足を運ぶてように手助けしたいんだよー、なことがありました)

2019/09/05

「石川禅 5th ソロコンサート」2019/9/3 1 禅ヴァースで上演してください

初めての禅さんソロコン@よみうり大手町ホール

じつはヘドウィグの観劇予定だったのですが、ちょうど遠征に行くときに禅さんソロコンとか知った以上諦められぬ・・・
浦井くんは大阪でも会えるからゴメンねして譲渡したのだった。ほんとゴメンだったんだけど、この翌日は無事に浦井ヘドに圧倒されました)

高鳴る胸、9/2に初日、3日で終わりのわずか二日間のソロコンです。
前日に行った皆さまのレポをTwitterで拾ってたのですが、ほわんほわんとしていて幸せ感激!という気持ちだけが伝わってくるのでした。
二日目に行く観客も楽しめるように、ネタバレ避けてた模様・・・お優しい!

本編見て、ネタバレしないでくれた心遣いがわかりました。あれは予備知識ないほうが、よりキュンキュンしますね。

会場は見やすくてクリエくらいの規模かな?(席の前後が広くハイバックの椅子で座り心地もよい)

開始前にプログラムを購入し席で開くと、まぶしすぎる禅さんの撮りおろしの数々・・・ふきゃーーーーーっ 
あ、セトリも入ってる、しかもご本人による解説付き。お得! お写真でもおめめキラキラ★ 開始前なのにかなり満腹状態になりました。

キラキラ写真眺めていたら思ったのですが、手はあまり大きくない? 舞台で拝見してて、手先もキレイに動かすなぁとは思っても、手が小さいと思った記憶まったくないんだけど、禅さん骨が華奢なのかもしれない・・・ 

白いパンツにグレーのジャケット(細い格子柄)、ベストはくすんだ藍色、タイは艶のある藍色)立ち姿がキレイです。ぜひ、そのジャケットを脱いで素敵な腰を拝見させてくださいと念じていたら、ふふ、脱いでくださいました。ありがとうございます。

M1 炎の中へ 『スカーレット・ピンパーネル』
スカピンは未見です。勢いがあって華やかな曲。

M2 どうやって伝えよう 『ロミオ&ジュリエット』
キャピュレット卿の禅さんは拝見したことあり。もっと歌ってほしい卿ですが、今回はベンヴォーリオの曲を。
10代の青年にしか見えません。

M3 レベッカⅢ 『レベッカ』
私には禅さんが全身黒のドレス姿でお屋敷の窓辺に立って、ちーちゃんイッヒを追いつめているのが、ありありと目に浮かびました。
とても怖かったです。怖すぎて震えました。圧倒されました。
(ちなみに脳内でちーちゃんの声で禅ダンヴァースと掛け合いしました)

涼風さんのウェットさと、千寿さんの肉体派の両方を兼ね備えたスーパーダンヴァース夫人、最強の家政婦頭でしょう。ひいい。
このままクリエで上演できると思います(真顔)

前に佐々木蔵之介主演の「リチャード3世」見たとき、別にオールメールとかじゃなかったけど、エリザベスの役を植本純米さんがしてて、良かったのです。だから禅さんも次のダンヴァース夫人したらいいよ(真剣)

M4 ポップスメドレー
椅子を中央に運んで、座って自分の来し方を紹介しながら、その年にからめた曲を。
ポップスをミュージカルの俳優が歌ったらどうだコーナー??(名称は正確ではない。そんな感じの紹介。しかも噛んで言い直した)

公演中、禅さんが噛んだり歌詞間違えたりしたところなんて見たことないのに、やたらトチって事故る禅さんでした。あら緊張するんですって。
アブロンシウス教授の早口も噛まないのにねー。やだ可愛いすぎる。

・1964 新潟地震のあった6日後に月足らずで生まれたそう。あらら。
「明日があるさ」坂本九
・1981 ミュージカル初観劇→ピーターパンを見たのですって!
「もしもピアノが弾けたなら」西田敏行
そしてフック船長で出演なさることになるなんてね?
フック船長の禅さん拝見しましたよー。イベントで扮装してる禅さんとお写真撮ってもらったのです。鍛え始めた頃だったんじゃないかなぁ
・1995 「LOVE LOVE LOVE」
なんの話に絡めてだったっけ。忘れた・・・「回転木馬」で帝劇で歌ったって話だったかしら。青年座に所属していたころ、歌もやりなさいって言われて、どうせなら大きいものに挑戦しようということだったとか。青年座さんも見る目あるわ。禅さんお声がいいもの。
で、涙が出ちゃうんだろう? の歌詞の可愛さと言ったら、アナタ!! 抱きしめてあげたくなる健気さよ。はぁぁ そしてちっともあざとく無いのです、すごいわ。

M5 かもめはかもめ 研ナオコ(作詞作曲:中島みゆき)
いい! とても!!
この曲、とても好きなので、嬉しかったです。とても素晴らしいので、今すぐCD出すといい。

M6 オン・マイ・オウン 『レ・ミゼラブル』
前の曲と続けて歌いました。似たような心境の歌をポップスとミュージカルでという趣向。
強がるけれど寂しさが隠し切れない乙女心!
またまた私の目の前には、帝劇のセットが立ち上がり、禅さんは若いエポニーヌであり、雨に濡れた歩道を歩いているとしか思えないのだった。マリウスに早く抱きしめてもらってーっ 可愛いいいいいいっ 健気・・・・

このあたりでちょっと分かったのです。
もしや禅さんは憑依タイプです? 私、ずーっと技巧派なのだと思ってました!
もちろん技巧的にも素晴らしいのですが、けっこう深く没入して魂ごと役に触れてしまうのね・・・
けっこう長く禅さんも拝見してきたはずなのに、知らなかった。
涙がふわっと浮かぶ目がキレイでした・・・

M7 カフェ・ソング 『レ・ミゼラブル』
さらに続けて。
さっきマリウスー!って呼んだので、マリウス来てくれた。ありがとう。
禅マリは今でも完璧にマリウスのままで驚きです。瑞々しい声で死んだ友らを思って歌っています。私も泣いた。

禅さんは・・・ひとりレ・ミゼラブルを上演できる。

レポはまたつづきます。

2019/08/20

ほんとに放置しかけてる

こんにちは。
猛暑(北国にしては暑い夏だったのです)が過ぎ去り、すっかり秋の気配が感じられるようになりました。ナナカマドが色づき始めてる・・・!

書くってこんなに気合がいるんだっけなー?
というくらい、完全に放置してました。PCはノーパソを買いなおしたんですけどね。

9/5に『笑う男』CD発売決定とこのとなので
次はこれを聞きながら、笑う男を思い出そう。そうしよう。

TdV(ダンスオブヴァンパイア)は東京と大阪にいくことにしました。お城に行けるのね! お城のセットが伯爵さまに似合うようなゴージャス城になりますように。

2019/06/06

途中にしてた

こんにちは、たまに覗いていただいてる方がいたらありがとうございます。

PC故障でしばらく放置となっていました。
スマホでも書けるけど、肩こって苦手で。

レベッカどころか、笑う男も終わってしまいましたね・・・

レベッカは全部書くのはあきらめて、まとめ感想にします。
笑う男、もささっと書いておく予定。

しばらく祐一郎さまにも会えないので、思い出話で過ごします。


2019/03/14

『レベッカ』5 甘えるマキシム・・・甘い甘い

♪君は幸せか?
食後に二人でチェス・・・ チェスしてる二人。
ちーイッヒのチェックメイト! の声が可愛すぎたので、そりゃデレるよね・・・マキシム。ああ~(はあと)!でした。キャッキャしてる。

何それ、祐一郎! デレてる・・・!!

前はここまでではなかったように思うのだけど。マキシムがイッヒちゃんと居るときに、どういう自分でいられるかってことを早めに出してるのかなーと思ったり。いいんじゃない? 客席で私もデレた。ああーん、祐一郎が可愛いよう。

ここは退屈じゃない? 君の年頃の女の子がいいと思うことだよ(はあと!) とこれまたあまーい声。はぁ・・・ DVDがあれば毎日再生するのに。

ちーちゃんは、けっこう落ち着いて今の生活に満足してるって答えてた。

綾イッヒは、もう少し若い女の子っぽくて、キャピキャピしてたな。若さでマキシムまできゃぴっとさせて、非常にデレてました。甘えんぼさん風だった。わたし衝撃受けたよ。このアグレッシブさをチラリ感じるのが、綾イッヒの特徴かもね。

お邪魔して申し訳ございません。

ひいいいいー。イチャイチャしてるとこに、ミセス・ダンヴァースが入ってきたよ。
モーニングルームのキュービッドの置物が見当たらない。ロバートが悪者にされてるぅ・・・

ドキドキ、爪かんじゃう、ち―イッヒ。

なんだ。
(↑さっきまでの甘いデレたマキシムから、屋敷の主/クール不機嫌そうver.へ。なんだか可笑しくて好きです、態度が世間向け、ダニー向けのものにガラッと変わるマキシム)

そんなことで煩わせて・・・と顔に書いてあるマキシム。居たたまれなくて、自分が壊してしまったと白状するイッヒ。
言ってくれればいいのにと思うマキシムと、あれだけ脅されてたイッヒでは自分の立場をどう見てるかが全く違うんだよね。

これまでモーニングルームでモノが壊れたことなど・・・とグチグチ言い始めるダニーを、下がってよろしい!と一喝するマキシム。

♪あなたは幸せ?
キューピッドの件はまるで子供だね、と怒らないのに、次の一言でマキシム激怒。
迷惑かけたくないのに。悪い噂とか。

何を聞いた!

ということは、レベッカの死について噂になっていたのかな?(夫があやしい、とか)
何も、と答えるイッヒ。いや、噂って自分で言っておいてそれは言い訳だし。

理解したい、教えて、と呼びかけるイッヒを、拒絶のマキシム。
ひどいー。どいひー。
夫婦とは、って説教したい・・・。

それにしても、自分勝手に怒りすぎよねー。
甘くデレるのもいいが、大事なのは穏やかさよ・・・
ただ、マキシムのこの性格がレベッカの死にまつわる事件を起こすのだし、自分から心を開かない感じも伝わるシーンでした。マキシムも子供っぽいんだよっ

♪こんな夜こそ
すっかりショゲて自室に戻ったイッヒ。下手のソファではマキシムが、上手ではイッヒがそれぞれ思いを歌います。

いい曲。
イッヒは、それでも愛してる気持ちが全く揺らがないことは確か。

ちーちゃんは、とてもとても切なく。ひたすら愛情をマキシムにそそぐ姿に泣いた。
綾ちゃんは、悲しみと何故?と疑問が心にくすぶってそうで、愛情の発露の仕方がここでもWイッヒが違うので、面白い。

(私が見た1/20、祐一郎さまはお声の調子がさほど良くなかったのです。時々ゆれたのだけど、さすがちーちゃん。合わせてくれてるなぁっていう優しい声で歌ってて、それがさらにイッヒの優しさにも感じられて、また泣きそうになる私だった)

レベッカの影に覆われる屋敷のなかで、マキシムだけが寄る辺なのに。イッヒちゃんの心細い感じ。

一方のマキシムは、偽りの日々、自分を見失って。やり直せると何故信じたのだろう?
イッヒに救ってもらいたいのは分かったが、あまりに心を開かなすぎ。

うな垂れて暗闇に下がっていくマキシムが、やだカッコイイ・・・キュン。
マキシムがかなりひどい男であるのに、何だか赦してしまう心境になるのは、祐一郎が演じてるからとしか思えません。祐一郎のせい

♪何を悩む
ベアトリスの曲。
電話で(かわいい電話)イッヒがマキシムを怒らせたとか的な相談をしてるようだ。
心配ない、怒りっぽいけれど大丈夫と答える。

若くして父の跡を継いだ、責任が重いのだ。とベアトリス。
つまり、マキシムは若いうちに父を亡くし、財産と地位を相続したのだなと。それをレベッカが狙ったのだな・・・フムフム、な歌。

弟への愛情がたっぷりの歌で、癒されます。
どう見ても女主人の器でないイッヒに対しても、あたたかく見守るところもいい。

2019/03/10

『レベッカ』4 ミセス・ダンヴァァァース

風邪ひいたりしてたら、3月になってました。このままでは「笑う男」が開幕してまう!

階段の上につながる通路から静かに黒い人影が出てくる。ぎゃー。ミセス・ダンヴァース! コワイ。
涼風さんの怖さと、知寿さんの怖さ、全然性質が違って面白かったです。

涼風さんは、全体的にファンタジックな(妖精だから・・・)おもむき。イッヒのことも思念で殺しそうな感じです。血も青いかもしれない。一途にレベッカを崇拝している。

知寿さんは、反対にすごく人間っぽい。血は赤くたぎってるし、イッヒを拳で殺しそう(比喩だよ〉
普段、チャーミングなお役ばかり見ていたので、こんなに怖い顔できるんだな・・・とびびった。

♪新しいミセス・ド・ウィンター

急な雨、濡れてしまう。
波乱を予感させるスタート、おずおずした態度のイッヒと主のマキシムの態度の違いがさらに協調されます。

ダニー:ディナーは
フランク:7時
ダニー:早すぎる。

何で家政婦頭のダニーと館の管理者のフランクがこういう会話してるのか、未だに意図がよくわかってません。通常は、女主人が家政婦頭にディナーの時間を指示しますよね。
通常ではないやりとりが日常化してるってことなのかなぁ
マキシムは直接ダニーに指示しないで、フランクを通してるっていうことだろうか。
ムムム。

使用人たちの出迎えを受け、挨拶するマキシム。新しい女主人を紹介。
最後に女王みたいに控えてる「みせす・だんばーす」って声かけるときの、心のこもってないマキシムの言い方。まだ居る・・・って感じ。望んでダニーを妻の死後も置いてるわけではないことは分かります。

上流の作法が身についていないイッヒを、ダニーは メイドが居ない!というし、使用人たちも興味津々。

アニーなんか、小娘ついてこい(どうせすぐに追い出す)って余裕の顔してイッヒを連れていこうとしてます。

ああ! マキシム、我が家に戻ったらあっという間にその地位の人らしく振る舞って、イッヒのケアは頭にないようです。ひどい、あとは勝手によろしくね的な。ひどいです。寂しい・・・・

♪何物にも負けない
ますます妖艶になっていくこの場面。

両ダニーともに、見てはいけないものをのぞき見しているようでドキドキしました。
レベッカは憧れだし、世のすべての人も崇拝すべきだし、レベッカ以外は自分にはゴミだしっていう歌(ちょっと違うけど意訳すると)

原作読んでて、馬を早駆けさせて泡吹かせて死ぬまで走らせたっていうエピソードを、ダニーがうっとり思い出してたような気が。すべてを支配するレベッカ。
単に女主人と長年ついてるメイドじゃなく、自分もレベッカの一部かのように感じたり、彼女のふるまいを楽しみにしてたんですね。きっと。

だから、レベッカの死は、自分自身の一部が欠けたと感じて、「今もここにいる」と言うことで穴を埋めようとしてるんだわー。

そんなところへ入ってくるイッヒ、ちょっと見られたくなかったという表情になる両ダニー可愛い。弱みになると思ったのか。

レベッカ様の書き物机や陶器の天使を自慢するダニー。ミセス・ド・ウィンターは〇〇でした、といちいち言ってイッヒを圧迫。

で、天使の置物を手に取ってみたイッヒ、話し声に驚いて落として割ってしまう。とっさに引き出しに隠し、自分も机の後ろに隠れちゃう。子供!

♪親愛なる親戚!
かなりまともな温かみのあるご親戚、というかマキシムの姉、ベアトリス。
夫君もお気楽そうで親しみやすい。

どうも二人はレベッカにいい印象はなかったようだし、おどおどするイッヒも可愛い子って思ってくれてる。

くるくるダンスさせられるイッヒ、ちーイッヒは楽しそうだし、このお二人は親しくなれそうって安心の顔。
綾イッヒは小柄なのでほんと可愛かったし、ほんとはニコニコ明るい子なんだなーって思える場面。

2019/02/10

『レベッカ』3 マキシムと呼んで。キャーっていうか、ギャー!

ぜーったい風邪よぉ、寝込むわぁ~と言いふらして去っていったヴァン・ホッパー夫人でしたが。

♪崖の上で
翌朝、やはりお風邪。イッヒひとりで朝食をとりに。舞台中央のテーブルには新聞を読むマキシム。はぁなんと見目麗しいお姿

イッヒに椅子を引くウェイター氏、イッヒには椅子を押してくれないのよね。これは前からだった? なんだか前よりあからさまにイッヒに冷たい気がした。
で、不用意にテーブルの花瓶を倒してしまうイッヒ。ドジっ子! マキシムは、昨日の子だ、一緒に食事にと軽く誘う。

右も左も良くわかってない女の子をこう慣れた感じでさりげなく誘うマキシム、しかし有無を言わせぬ感じが。むむむ。世慣れてて!どきどき。
ホテルのお客さまも噂を始めちゃう。

座ったと思ったら、崖からの眺めが素晴らしいから、そちらで食べようとか、クリームもうまく頼めないイッヒと比べ、命令しなれてる。イッヒとは住む世界が違うんだよって感じちゃうしかない。

綾イッヒは、わりと前方眺めてましたかね・・・うろ覚え。
ちーイッヒは、下を覗くような仕草もあり。

ホテルの外へ出たがらないヴァン・ホッパー夫人のせいで、素敵な景色を初めてみたイッヒ。カモメの鳴き声、波の音。

素敵!はしゃく声が耳に入ってない様子のマキシム(後の告白より。新婚旅行でレベッカとここへ来たときに、あたし好き勝手にするから!と宣言されてショック受けた場所のため、それを思い出してた) 顔がわずかに苦しそうになるのね。お辛そうです。

そんな様子を見て、寒いので車に戻りますと言うイッヒに、スーツのジャケットを×マキシム。はぁ(もう何回目)カッコいいとか、言う前に私の心臓が持たない。かっこいい!!!
イッヒもキュンとしたの! 人として大事にされるって安心するし嬉しいもの。

♪幸せの風景
細かな部分わからないけど、最後が「君が愛しい」から「不思議なひと」になりました。まだ好きかどうか自覚してないことになったってこと?

イッヒを見つめる優しい表情に、私の顔はとろけてしまう。うへへー。

父親が画家だった話しをしてるときの、お父上が恋しい? が、今回は自然にイッヒが年上のマキシムを思う気持ちに重なるように見えました。
父性を求めてる面もあるんだよね、このときは特に。

海辺でキスとかー! ゴロゴロゴロ(床を転がる気分) いやーん素敵。
まったくマキシムは基本、自分のペースだよ。初心で若いイッヒなんか、イチコロですよ。もっと優しくしてあげて!

だけどいきなり貴族の屋敷の女主人とか、明らかに無理なのに放置気味になるのが悪い・・・悪い男(優しくないのか?プンスカ)だ。

♪永遠の瞬間
NYに明日帰る!と叫ぶV・ホッパー夫人の言葉に衝撃のイッヒ。
ちーちゃんは爪噛んじゃう。いじいじ。耐えてるけど涙が出ちゃう。
綾ちゃんは、わりと子供っぽくお別れしなくちゃ(ウワーン)

ちーちゃんは付きあうほどに味わいが出そうな可愛さで、綾ちゃんはもう見た目からカワイイ感じ。

颯爽と登場するマキシム。何でここ首尾良く登場するのか私は今も良くわかってないけど、恋のアンテナか?
しょげかえる様子のイッヒを「カワイイ!」って顔して眺めてないで、早く話しかけて(演出上の都合)

この歌は本当に、CD化やDVD化されない作品と我々の心を表した名曲で(違う)

「泣かないわ♪」からもう泣いちゃう。
好きな時に会えるように瓶に詰めて~あなたとの思い出されあれば きっと生きていける 明日から一人で
そのままでいいと言ってくれた

そのままで良い、鵜呑みにしないほうが良い台詞だよ。フフ。俺好みでいてくれってだけの意味だったりするよね?

「気を付けてお嬢さん、瓶の中身は悪魔かもしれない」

マキシム!

NYかマンダレイかを選べとまたまた爽やかに提案するマキシム。秘書か何かで雇ってくださるの?と確認するイッヒに、
「結婚してくれと言ってるんだ」「なんだとおもった」

だぁぁぁぁーーー

なんだとおもった!!
(押すと言ってくれるキーホルダーとか欲しいなぁ 作ってほしい)

何となく、この瞬間に客席はイッヒの味方になれる気がするんだけど、どうかな。
好きなのは分かるけど、この人ちょっと・・・アレだわ的な。頑張ってね?って本心から思える。

イッヒに好きと言わせて(マキシムは愛してるって言わない。愛してくれていると思ってた、って言うだけ)、やっぱり問題ある人なんだけど。
私は祐一郎のファンなので、いちいちカッコ良いから、毎度ですが「死ぬ!死んだ!息するの忘れた!」命の危機。

涙をやさしくぬぐってあげてさー、はあ(放心)
美しい手でねー。
言うこと酷いけど、微笑みはとても柔らかくて、この笑顔のためにマンダレイに行くと言ってしまうの、分かる・・・って思ってる。

ここも、ちーちゃんは安心したのとびっくりしたので、放心して泣いてる。
綾ちゃんは、びっくり&嬉しい涙、に見えました。

NYによろしく!ってあれは何デス? 私はあんまり好きじゃないよ。
すっごく素敵なシーンなのになぁ

ただ、その直後のV・ホッパー夫人の的確なアドバイスは効いてる。やるわね~っていうのと、レベッカと張り合うことになるんだっていう示唆。

ここのモリクミさん、素直にやったわねって感じてる風だし、貴女には厳しい世界だと言ってるのも大正解なので、意外と後腐れない人なのか?と見直すシーンでした。
カラっとしてる・・・?かもと。

2019/02/06

『レベッカ』2 コート受け取ってるの、貴女だったの!

♪プロローグ 夢に見るマンダレイ

最後列から見た日のみ気づいた。開演前に流れてる音、ぴちゃん、ぴちゃん、水音がしてる。前はザザーンと波の音だけだったような気が。レベッカの情念なのか・・・コワイわ。ぴちゃん。

ゆうべ、夢を見たの・・・♪
落ち着いた歌いだし、マンダレイで出会う人々「影たち」がイッヒとゆっくりと静かに行き交う。フランク、ファヴェル、ビー、そしてミセス・ダンヴァース(以後、ダニー)。正面を向くファヴェルがすでにエロいんですけど。

それぞれ、交差するときに少し立ち止まり、イッヒに視線が行くような行かないような。だって彼らは今の彼女には過去の人々だから。

イッヒの衣装は直線的な襟のデザインのクリーム色のコート、揃いの大きめの帽子を深く被っている。特別、年を取った雰囲気は醸さず。

このコートと帽子をダニーが受け取ってたのに驚いた。これまでもそうだった?  
黒いドレスだから一番黒子に相応しいけれど、それもまた意味がありそう。全て過去、もはや恐れる相手ではない、と。使用人扱いできてるー!
知寿さんなんか、イッヒの髪を直してあげたりしてて、おおおーと。

イッヒの語りから始まる物語、これから語られるのは既に起こった過去の話であって、コートを預かるダニーも過去の影として扱われているのか・・・

あの日私は21歳、1926年・・・♪
初演時、大塚千弘さん(ちーちゃん)は21歳でこの大役をしっかりシングルで演じたと思うと、ちーちゃんの素晴らしさが分かる。21歳! 子供だよね。
落ち着いていたし、丁寧だった。演技を自分の可愛さでごまかしたりして逃げなかった。
ちーちゃんのためにあるような適役。そして10年を経て、各キャストが深化させたもので更に盛り上げるレベッカになった。感慨深い。

♪レディなんて柄じゃない
ヴァン・ホッパー夫人=モリクミさんの押し出し力よ。衣装のキラキラが霞むボディ。お胸にくぎ付け。
彼女のパパが成金って感じの・・・・アメリカ人に見えた。歴史ある英国貴族との対比で見ちゃう。

ウェイターには命令するの、とか堂々としてろとか、エレガンスがどうとか。言ってることは間違いじゃないけど、言い方!! 言い方が・・・ずけずけと品はない。噂好きな所とかも。お金は持ってるがそういう人。前任の寿ひずるさんが、カラっとした雰囲気だったけど、モリクミ夫人は意外と湿度を感じた

なぜここにいなかったのと聞いて、頼まれた雑誌を取りに、と答えるイッヒを見て「あ、そうだった」って顔するの可笑しいんだけど。ここの時点ではイライラしてるし可愛げのないモリクミ夫人。
タバコに火をつける動作がガサツなモリクミ夫人。吸い殻をミルクピッチャーに放り込むモリクミ夫人。見事に下品な。

マキシムを呼び止める時のアローハー!って。どうしてアロハになったのか気になってしまう。最後はドス効かせて呼び止めました。
止まり方が、可愛いんですけど良いのかしら。当時の40歳くらい(勝手にマキシムがそれくらいの年じゃないかと想定してます)は、もっと落ち着きがあるのでは?
・・・いいか、だって祐一郎だもん。ってことでいいのか。

コぉーンウォールの発音がもってまわった感があっていいわぁ、あなたのエレガンスも付け焼刃では?と勘ぐりたくなってみたり。
モンテカルロに来るためなら何だってする・・・に対してそっけないマキシムの答えに、「ですわよねー」とか、そういういちいちは可笑しかったぞ。

そしてマキシムとイッヒ。
あなたは? モンテカルロは作り物みたいで。

その前からもチラチラとイッヒを見てるマキシム。この押しの強い夫人と一緒にいるには楚々としすぎて可憐だなぁとか何とかですか?
こんなに前も見てたっけ? 初対面から気になったんですね、と分かりやすいマキシムになった

自分のことは自分でせよと言いながら、来たほうにまた戻って去っていくマキシム。あなたのせいよ、変なお返事したから! と夫人。ムキィ! けっこう迫力あってコワイ。

冒頭は上流のしきたりになじめず、夫人からは理不尽な扱いを受けてるイッヒが描かれます。
ちーちゃんは、オロオロ。あと、マキシムのことも見惚れてたよね。
綾ちゃんは、オドオド。マキシムはチラチラっと見てたかな。

社会的に上流の人間だとされてることと、人間の品格はまた別だよねって話。イッヒにマキシムが惹かれる訳、フランクが力説する訳がここに。

♪その名はレベッカ
ホテルの客やボーイたちが、噂する。マキシム・ド・ウィンターの妻「レベッカ」が去年、船の事故で亡くなったと教えてくれます。男性キャストたちがダンディ衣装(今さん渋い)

2019/02/05

『レベッカ』1 3公演を胸に刻んだ 

@シアタークリエ
1/20昼 わたし/大塚千弘 ダンヴァース夫人/涼風真世(おけぴ鑑賞会)
1/31昼 わたし/平野綾  ダンヴァース夫人/涼風真世(イープラス貸切)
1/31夜 わたし/大塚千弘 ダンヴァース夫人/保坂知寿

マキシム・ド・ウィンター/山口祐一郎
フランク・クロウリー/石川禅 ジャック・ファヴェル/吉野圭吾
ジュリアン大佐/今拓哉 ベン/tekkan
ジャイルズ/TENTARO ベアトリス/出雲綾
ヴァン・ホッパー夫人/森公美子

朝隈濯朗 奥山 寛 後藤晋彦 武内 耕 田中秀哉 福永悠二

池谷祐子 樺島麻美 河合篤子 島田 彩 柳本奈都子 山田裕美子

脚本・歌詞 ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲 シルヴェスター・リーヴァイ
原作 ダフネ・デュ・モーリア
演出 山田和也
衣装 前田文子

海外でのイザコザを目にしてもう見れないと諦めていたレベッカ上演は、3公演しか見れなかったけど、すべてを刻むつもりで見てきました。結果、素晴らしい出来栄えに茫然として帰ってきた感じ。東宝はDVDに詰めて寄こすように。そしたら生きていけるわ明日から一人で・・・

プログラム、左がシアタークリエ10周年記念の文字入り(裏にもマーク)の公演写真入り1800円。
右は、文字なし稽古場写真入り1600円。

イッヒ(=わたし)の衣装、かわいらしさがアップしてて私好みでした。ラブリー。あわいパステルのブルー、イエロー、ピンク。ミセス・ド・ウィンターを自覚してからのワインカラーも地味すぎず良かった。衣装で地味さをアピールしなくなったのかな。そこより彼女の誠実で優しい雰囲気を伝える感じです。細かな模様や織りの生地も増えて、小さな劇場仕様の繊細なものに。

マキシムも颯爽とした雰囲気が上がった気がしたけれど、衣装のせいか中の人のせいかは判断しきれなかった。とにかくカッコ良かったので衣装だけを観察する余裕なかったの・・・

セットは木目の重々しいものから、ダマスク織りの壁紙とカーテンへ。ダマスク柄好きなので嬉しい。乙女度があがった。
部屋を仕切るのは、上部から降りてくるパーテーション。これもダマスクで。奥行きを感じさせます。

過去の2回上演で思わなかったことが、たくさん。

前までは、ダニーvsイッヒ。そして圏外のマキシム(ちょっと何考えてるのか分からないDV男だったから)に見えてたんだよね。むしろ主人公はダンヴァース(とレベッカ)かなと。
今回は早い段階で、ダニー(ダンヴァース夫人)vsマキシム+イッヒ。という構図へ。

フランクの態度もあからさまにダニーと敵対してるし、ダニーの孤独が強くなって、イッヒとマキシムの物語、として見れた。

あと、圭吾ファヴェルの立ち位置が鮮明に。
ゴルフをご一緒しない身分なのねーというのがくっきりした。何でかな。下衆度が増したのかな。
それから、R指定つきそうなエロを発揮。圭吾さん、ムフー! ありがとうございますー!